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丹後100キロウルトラマラソン完走記

 今、丹後100キロウルトラマラソンの完走記を書いています。
書いているうちにあまりにも思い入れが深いので次から次からと書いておきたい
ことが出てきて、なかなかまとまりません。そこで、今回は抜粋して記しておきますので
後日、写真のウェブアルバムのアップと完走記の詳細はマイホームページにアップしたいと
思いますのでご了承願います。

 いよいよスタート時間の4時30分がやって来ました。 約1100名が100キロ先のゴール、
ぐるっとまわってまたここに戻ってためにスタートしました。
「きっと帰ってこいよ!」と言う声援が聞こえてきます。

 網野の町を抜けていよいよ七竜峠の登りにかかりました。
日本海の潮騒と秋の虫の声、それとランナーの息づかいが聞こえてきます。
さあ、いよいよだ!と思っているとなだらかな下りになり、また登りになりました。
7キロで峠にたどり着いたのですが、今年はまだ余裕があるので峠のエイドには
寄らずに通り過ぎました。
 下りは飛ばしところなのですが、例年下りきったところでバテてしまうので押さえ気味に
走って行きました。そして、10キロの通過時間が1時間程です。
 余裕があると感じているわりにはいつもと変わらなかったです。

 今回の宿泊地でもある夕日ヶ浦温泉街を通り抜けて久美浜に向かいます。
15キロ地点で1時間30分、ほぼキロ6分ペースです。
自分のウルトラマラソンのペースにしては早すぎるのですが、後半の事を考えると
落とす勇気がありませんので自然に落ちるのを待つことにしました。
 
 16キロのエイドで楽しみにしていた梨を頂きます。実は今朝は二日酔い気味だったので
何も食べずに走っていたのでお腹がペコペコでした。
でも、お腹いっぱい食べる訳にはいきませんからね。

 酒蔵の前で20キロ、ほぼ2時間です。ペースは落ちていません。
 
 25キロを過ぎたあたりで、カワニャンさんに追い越されました。カワニャンさんは
相変わらず淡々とマイペースで走って行かれました。

 30キロのエイドで3時間10分くらいでした。少し落ちてきました。
ここのエイドで少しパンを食べて先ほどからグウグウなっていたお腹を落ち着かせました。
前回はコーヒーもあったので期待していたのですが今回はありませんでした。

 久美浜を回って再び夕日ヶ浦温泉に帰ってきて35キロの浜詰駐車場前のエイドで
トイレ休憩をしました。さあ、いよいよ復路の七竜峠です。しかし、往路みたいな元気は
残っていません。走りと歩きを交互に前に進みます。萩往還に参加して以来何が何でも
走らなければいけないという気持は無くなってしまいましたね。

 それでも例年ほど苦しむこともなく峠に到着しました。
今年は調子がいいのかなあ?なんて自惚れてしまいました。

 峠のエイドも軽く給水だけして道を下っていきました。
実際まだそんなに疲れはありません。しかし、かなり歩いたので40キロ地点では
4時間30分くらいかかっていました。でも、まあこんな物でしょう。
 日本海のリヤス式の海岸を下ったり登ったりして走って行きます。
往路では暗くてわかりにくかったにですが、この大会の醍醐味ともいえる良いコースです。
時間に追われることなくゆっくりと走ってみたい所です。
 峠をくだった浅茂川漁港エイドでは椅子にすわってうどんを食べました。
ここで44.6キロです。さすがに疲れが出てきました。でもまだ半分以上の距離が残っています。

 ここからいつものように網野の街中を通り抜けるのかと思っていたら海岸の方にコースが
設定されていました。八丁浜シーサイドコースを走ってほほ街中をさけるようにして
県道53号に出ました。ここからはいつものコースです。毎年暑さにやられてヘロヘロに
なってしまうところです。しかし、今年は朝に比べたら日も照ってきて暑くなってきたとはいえ
風があり体感的にはそんなに暑く感じませんでした。今年は気候も味方してくれているのかも
知れませんね。ただ、向かい風なのはいただけませんでしたが・・・。

 再び県道53号を走って56キロの弥栄庁舎に到着したのは6時間40分でした。
ここでばら寿司を頂いて今日初めてのご飯を食べました。正直ホッとしました。やっぱり米ですよ。

 弥栄庁舎を出て国道482号にでました。そろそろ60キロの先頭集団が追い抜いていきます。
やっぱり走りが違いますね!
 黒部で100キロは右折、60キロは左折と別れて行きます。
さあ、いよいよ越すに越せない碇高原の登り道です。
時間はスタートから7時間15分経っていました。碇高原の関門時間は
10時間10分なのでまだ3時間あります。そして、高原まで約14キロ余裕が
ありそうですが、厳しい道なのと今までの疲れで乗り越えられるかどうかです。
 
 最初の内はなだらかな登り道と平坦な道が続いてたので、走れるうちに走ろうと
思ってゆっくりですが走りました。しかし、坂道が少しきつくなるとすぐに歩きに変わります。
走って歩いてまた走り、やがて歩きばかりになってきました。
 69.6キロのエイドが見えてきました。去年はここで時間切れで悔しいリタイヤでした。
それが今年は無事に通過できる、そんな思いが蘇ってくると目頭が熱くなってきます。
ふっとみると主催者の坂本さんが居るじゃあないですか!
 
 坂本さんは某TVの24時間番組でタレントさんをコーチして良く画面に映っている有名人です。
坂本さんはエイドを出て行くランナーと握手をしています。私も握手をして頂いて、
思い立って「写真を撮らせてもらっていいですか?」と聞きましたら「それなら一緒に撮りましょう。」
と言って下さいました。そして、がっちりと握手した写真を撮って頂きました。元気100倍です。
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 そして、歩いて歩いてやっとの思いで碇峠に到着しました。
ここで左折して関門の碇高原エイドまであと2キロ半です。
ほとんど下り道なので快適に走っていけました。
 73.4キロの碇高原総合牧場のエイドについに到着しました。時間は10時間です。

 今年は関門時間に40分の余裕を残して出発できました。
エイドを出てすぐにアイスクリームの自販機を見つけて「レモンバー」の
アイスキャンデーを買って食べながら走りました。これで勇気200倍です。
アイスキャンデーを食べ終わった頃に次は私設エイドがありました。
そして、ついに待望のビールがありました。あまりもの嬉しさに2杯も頂いてしまいました。
これで勇気300倍です。
 
 ビールパワーを得て下り道をどんどんと飛ばして行かました。誰にも抜かれること
無くたぶん20~30人は追い抜いていけたと思います。
しかしこれは下りだけのことで平坦になったらゆっくりペースでゴールを目指すためです。
そして、案の定、抜かせて頂いた大部分の人にはまた抜いて頂いたと思っていますね。
 峠を下り終えて国道178号に出てから走って行きました。この道は車が多くて
少し恐かったですね。だらだらと登っていくの丹後松島に着きそこからトンネルに入っていきました。
トンネル内は蒸し暑くて息苦しかったです。
 
 ゆっくりながらマイペースで順調に距離を稼いで行きました。
しかし、疲れは限界を向かえようとしています。
心のなかでは「練習は裏切らない、練習は裏切らない」呪文のようにその繰返し繰り返しです。
でも、この分なら13時間切りも可能なような甘い気持が起こってきましたが、
そんな時に再びお腹がギュルギュルと恐ろしい音を立ててきました。
何とか95,7キロのエイドにたどり着いてトイレに駆け込みました。と、
言いたいところですが先客がいてしばらく無下に時間が過ぎていってしまい、
13時間切りはその時点であきらめてしまいました。
 
 そして、あと1キロを切って快調に走っていきました。
しかし、体はボロボロ、心は浮き浮き変な状態です。
やがて若ちゃんの「お帰りなさい、風来坊さん」の声に迎えられて7年ぶりのゴールを
する事ができました。
13時間10分、初めて完走したときよりも10分短縮する事ができました。
 実はもっと感動しようと思っていたのですが、先にゴールされていた多くのラン友に
迎えられその涙も押さえられてしまいました。そして、何と70キロ地点で写真を撮って
頂いた坂本さんも居られて再び握手をして頂きました。
そして、カワニャンさんに促されて増田明美さんともツーショットを撮って頂いて、
さらに厚かましくも握手までして頂きました。本当に最高の一日を過ごす事ができました。
 再び思いました。「練習は裏切らない」と。
丹後100キロウルトラマラソン完走記_d0075225_22355515.jpg

by szsato | 2009-09-22 22:26 | 大会
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