戦い済んで夜が明けて

戦い済んで夜が明けて、気がつけば宗頭文化会館でした。
目覚めは自分がなぜ此処にいるのか?そして此処はどこ?
という状態でしたが、辺りの沢山の毛布に包まれた人達を見ると自分の
置かれた立場がわかってきました。
そうです「宗頭おはようございます隊」に今年も参加してしまったのです。
一昨年で卒業したと思っていたのですが、再び戻ってきてしまいました。
同時に昨日までの暑くて苦しかった事、そしてにじみ出る悔しさも蘇ってきました。

昨日はここ宗頭で仕事の都合で250キロが参加できなかったファンタジスタさんが
ボランティアに駆けつけていたので再会をしたり、お風呂ではトリフィドさんにお会いしました。
トリフィドさんはここでサッパリ汗をながしてからゴールを目指すそうです。やっぱり羨まし
かったです。
その後、一緒にリタイヤしたピロロンさんとここで缶ビールで乾杯しました。辺りがほとんど
寝ているという環境とピロロンさんが割合に無口だというのもあったのですがほとんど話す
こともなく静かな飲み会でした。やがてロングを2本飲みほしてから爆睡しました。たぶん夢は
見ていなかったと思います。
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毛布をたたんで見渡すとわかちゃんをはじめわか練の面々がいました。結局、わか練から
250キロに7人も参加して残っているのはカワニャンさん一人だけになりました。
わかちゃんに今日このあとどうするのかと尋ねるとバスで萩まで行って往還道を歩いて途中で
応援をするそうです。ところが今年はあまりにもリタイヤ者が多いのに送迎バスは2台しかなく
満杯状態になりそうなので、2台とも山口に向い萩には行かないそうです。
そこでわかちゃんは知り合いに車の依頼をしていました。
団体行動の苦手な私はみんなと別れてここから萩まで約20キロを歩く事にしました。
「ひとり旅が好きな風来坊だから一人のほうがいいや」とつぶやきながら宗頭文化センターを
出発しました。するとセンターを出たところのバス亭で萩行のバスを待つ人から声を掛けられました。
「萩まで行くのですか?」
「ゆっくり歩いていくつもりです。」
「お邪魔でなかったら連れて行ってもらっていいですか?」
「どうぞ、どうぞ、でも走りませんよ。」
と言うことで同伴者ができました。すぐ友達が出来てしまうのが良いところなのか軽いのかわかり
ませんが正直嬉しかったです。「ひとりの方がいい」と言いながらも本当は寂しがり屋ですから・・・。
同道して頂いた方は岡山から参加のK藤さんでした。
藤井商店であんパンを買って朝食としました。ここの横を左折して登り道に入って行きました。
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空は五月晴れで晴れ渡っています。汗を拭ってくれる心地いい風が吹いていました。。
今年は肉刺もほとんど出来ていなくて、心配していた膝痛もなくどこも痛くなく快調です。
では、なぜリタイヤしなのかと思うと爽やかな空と裏腹にまたまた気が重くなりました。
でも、K藤さんと色々と話をしながら歩いていると気は紛れます。K藤さんは何度か250キロを
完踏されたそうですがこんなに明るい時間にここを歩くのは初めてなので想像していた景色と
全然違うと驚いていました。私は一昨年リタイヤしたときに同じ道を歩いた事があるのですが、
まあ早いタイムで走る人以外はここからは萩までの道はまっ暗ですからそうでしょうね。
鎖峠までの厳しい登り道が続きます。やはりまっ暗の中でここは嫌ですね。ここで迷わない
ようにするコツはキープレフトです。分岐する所があっても必ず左の道を行くと迷わずに鎖峠に
出ることが出来ます。
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 鎖峠から三見までは歩道のない国道191号線を下って行きます。ここは疲れていても
ゆっくりとなら走って行けると思いますが、今日は歩きました。数年前までは結構車の通行量が
多かったのですが、バイパス道が出来てからはすっかり少なくなり走りやすくなりました。
下りきったところを左に戻るように曲がって三見駅に向います。
9時20分頃に三見駅に着きました。K藤さんが駅前のトイレを借りようとしたら電車の中にトイレを
設備したのでここのトイレは閉鎖しますと書いていました。これは要注意です。と言うことは宗頭から
玉江駅までトイレが無いという事ですから。
三見駅の前を通過していよいよ幻覚をよく見ると言われる日本海に抜ける道を行きました。
だらだらと登って行きます。やがて山間部に入って行くと道は昼間でも暗くなってきました。
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去年は真っ暗な中、懐中電灯の照らす光源が永遠に続くトンネルに思えてきてとても不安な
思いをしたものです。長谷踏切を渡ると眼下に広がる日本海の素晴らしい景色と対面します。
遠くで海女さんが素潜り漁をしていました。やはり明るいから楽しめる景観ですね。
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玉江駅まで途中の自販機で買った缶ビールを飲みながら不良おやじの2人道中は続きました。
玉江駅からは70キロと35キロのランナーと合流しました。みんなに声援を掛けながらのんびりと
歩いて行きました。
やがて11時半位に萩城址に到着しました。ここまで約20キロです。
そしてリタイヤした時の恒例行事になってしまったお土産屋さんでサザエの壺焼きと缶ビールを
飲みました。K藤さんは奥さんを山口に待たせているらしく一足早くバスで帰って行きました。
ここまで付き合って頂いてどうもありがとうございました。
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 萩のお土産を買ってから私もバスで山口に帰ることにしました。
バスの中ではまた眠たくなってしまい到着するまで熟睡しました。
山口の瑠璃光寺門前でバスを降りたら140キロを走っているはずのわか練のセッキーさんと
あちゃこさんがいました。
「あれっ、もうゴールしたのですか?」
「・・・」
「お互い来年頑張りましょう。」と励まし合いました。
3人でゴールするランナーに声援を送っていると、カワニャンさんが帰ってきました。
感動のゴールと思いきやステッキや手に持っている荷物を
「丁度いいわ、これ持っといて」と手渡されてしまいました。カワニャンさんらしいです。
44時間02分16秒という見事な記録ですがご本人は2分16秒が切れなかったと
残念がっていました。

やがて、70キロに参加されていた若だんなが颯爽とゴールしてきました。
さすがですね、格好良かったですよ。
来年はぜひ250キロに参加して下さいね。(若だんなは過去に140キロも完踏しています)

今年の萩往還250キロは出走数339名で完踏者152名、完踏率44.8%という結果でした。
去年の完踏率が62.9%なのでいかに過酷な大会だったかがわかります。私など去年は
完踏したといえども最後から8番目だったので今年はやはり無理だったのかもと思って
しまいました。
しかし、今年は完踏出来なかった時の悔しさとはひと味違う一度完踏出来たらこその悔しさが
あることを知りました。リタイヤしてしまった原因は色々と考えられるとは思いますが途中で
強烈な眠さに襲われてペースが遅れてしまったのも暑さでバテてしまったのもすべて体力が
無かったためだと思います。そしてそれをはね返す強靱な精神力も足りませんでした。

次から次にゴールしてくるランナーを最後の一人まで声援して羨ましさと悔しさを心に
深く刻みながらそう思いました
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by szsato | 2010-05-12 15:21 | 大会
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