「えちご・くびき野」完走記

 えちご・くびき野100キロマラソンの完走記です。

 10月11日、柿崎の民宿を出た時には昨夜から降り続いていた雨が少し収まったように思えました。ここからスタート地点のリージョンプラザ上越まで車で20分程の距離です。ここは、
萩往還の宿で知合った酔いどれランナーさんの紹介で宿泊しました。酔いどれランナーさんに「どうしてスタートから遠いここを選んだのですか?」って訪ねたら「だって、魚が美味しそうだったでしょ。」確かにリーズナブルな値段で(1泊2食で¥7、350)お魚中心も献立でした。そのおかげで、酔いどれランナーさんと友人のシュガーさんと私とで、大会主催の前夜祭には参加しないで3人のだけで前夜祭をおこなったのですが、大変よかったです。
(お酒も大変控えめでビール2本ずつでした)
 
 車をリージョンプラザ上越の駐車場にとめて、ゴール行きの荷物を預け(ゴール地点は別の場所です)ホールの中で開会式を行なってから、午前5時30分にスタートです。
約1200人が上杉謙信の銅像に送られて一斉にスタートしました。スタート時は雨はほとんで降っていなかったのにしばらくすると本降りになってきました。
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 上越の街から徐々に郊外に向かって行き、しだいに畑が目の前に広がってきました。10キロ地点でちょうど60分、ちょっと早いかなあというペースです。20キロ地点で2時間4分、エイドを考えたらほぼ1キロ6分のイーブンペースです。まだまだ平地が続きます。「新潟は米の産地なのでエイドのおにぎりは美味しいよ。」って聞いていたのですが期待を裏切らずに大変美味しくって、25.9キロの清里区のエイドでは3つもおにぎりを食べてしまいました。しかも、ほとんどのエイドで麦茶が置いてあったのはすごく有難かったです。私は長い距離を走っているうちにスポーツドリンクも水も受け付けなくなってしまうのです。満腹状態で再び走り出しましたが、まだ平地が続きます。
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 28.7キロの「岩の原葡萄園」というワイン工場がエイドになっていてここでも暖かい麦茶を飲みました。雨は強くなったり弱くなっりしながらも降り続いていましたから、冷えた身体には有難かったです。後で聞いた話ですが酔いどれランナーさんはここでワインのサービスはないのかと尋ねたそうです。(返答は当然ですが・・・)
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 30キロを3時間10分、このペースをいつまで維持できるのか自信はないのですが、何だか楽しみになってきました。30キロくらいから軽く登ったり下ったりの道が多くなってきました。
それにしてもここは沿道の応援が凄いです。小さな子供からお年寄りまで一生懸命に声援してくれます。なかには声だけ聞こえてくるのでどこかなあ、って思っていると畑の中からとかだったりしたのでビックリしました。
 35キロを過ぎたくらいからやっと登り坂がきつくなって第1の峠に登って行きました。でも、今日は調子が良いみたいで順調に走って登りきる事が出来ました。峠のエイドで再び麦茶の頂いて下りでペースアップです。40キロ地点で4時間15分、42.195キロ地点で4時間30分でした。これは私にとってフルマラソンでも十分なタイムですよ。
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 45キロ付近で千葉から参加のHさんから声をかけて頂いてしばらく一緒に走りました。47.4キロの第一関門のある安塚区のエイドでトイレに行ったりして少し長めに休憩してから再出発したら偶然またHさんと再開しました。50キロでちょうど5時間30分、自分にとっては過去最高のタイムです。Hさんも一緒に走れるからペースが上がると言ってくれたのですがまったく私にとっても同じです。第2の 峠も一緒に走って登り下りで再びペースアップです。どんどんと先行のランナーを抜いて行きました。だいたい下りで1キロ5分くらいのペースです。(100キロマラソンにしては早すぎですね)
 Hさんは2年前にも参加されていて2回目の参加だそうです。色々と話ながら走って楽しかったです。途中のエイドでHさんとは別れてまたマイペースに戻しました。
 第3の峠にかかる前の57.9キロの大島区のエイドできっしゃんにお会いしました。ちょうど正午12時です。写真を撮りあったりしてからきっしゃんはいつもと変わらずに軽やかに峠の登り坂に向かわれました。私はいい加減に疲れてきたのでゆっくりと登って行きました。20分程かかってやっと峠にたどり着くとまたまた麦茶を飲んでペースアップです。
 第4の峠を越え、70キロを8時間33分で通過です。さすがに落ちてきましたね。第5の峠はゆるやかで短いのですがさすがに疲れていて歩くようなスピードになってしまいました。14時頃に峠を越えました。雨はほとんどやんでいました。これで峠は終わりです。でも、下り坂は今までみたいなペースでは走れなくなって、1キロ6分半がやっとでした。
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 80キロで9時間35分で通過しました。もうこの頃にはいつものヘロヘロペースです。そんな時に後ろから酔いどれランナーさん声がかかりました。最後尾からゆっくりと走られて来られたそうです。しばらくお話をさせて頂きましたが、私にはすでに着いていく力はなくゆっくりと回復を待ちました。
 85キロで10時間15分です。あと15キロ・・・。疲れ切った頭で計算したのですが、1キロ6分半のペースで走れればまだ12時間以内でゴール出来る可能性がある・・・。
 はたして今後このようなペースで走る事が出来るだろうか?それならば、ダメもとでも頑張ってみるか、出来るところまででも・・・。沸々とそう考えたら段々と復活してきました。柿崎区に入った頃には1キロ6分くらいで走っていました。今までの自分なら信じられない事です。
 再びHさんに追いつきました。Hさんも私の様子をみて復活出来たと言っていました。柿崎の町を走っているとやっと日本海に出会う事ができました。空は重たい雲で覆われていました。「やっぱり今日は一日雨だったから名物の夕日は見られなかったな。」ってひとりつぶやいていたら、隣を走っていたランナーに「どっちみちまだ4時だから夕日には早すぎますよ。」って言われてしまいました。
 92.2キロの大潟区のエイドで足を止めてしまったのが過ちでした。ここで海賊汁を頂いたらこれが美味しくて2杯も頂いてしまいました。
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 少しゆっくりし過ぎたかなと思いながら再び走ろうとしたらどうにもこうにも足が動きません。仕方がないので歩きから走りに切り替えようとしてもなかなかペースが上がらないのです。やっと1キロ8分くらいまでになったら、今度はお腹がグルグルグルです。ウルトラマラソンではよくある事なのですがこんな時になってしまうとは・・・。
 一日中麦茶を飲み続けていたせいでしょうか?もう、1キロ8分以上のペースにする事は出来なくなってしまいました。もう、12時間以内の完走はあきらめてゆっくりと走り続けました。
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 あと5キロ、当たりはもう暗くなっていました。後ろからきっしゃんが追いついてきました。
「あれ!もうとっくにゴールしていると思ったのに。」と聞くと途中で少し休んでいたそうです。
そして、軽やかに追い抜いて行かれました。すると、今度はHさんが追いついて来られました。
Hさんは2年前の記録を更新を目指されているそうなのでやはり軽やかに追いぬいて行かれました。もう、何人に抜かれようと悔しくもありません。ただ、ここまで走り続けてきたのだから絶対に歩かない、自分の戦いだ、それだけでした。いつものペースで充分だ、ゆっくり走ろう・・・。やがて、ゴールの「ユートピアくびき 希望館」が見えてきました。ゴールの前で先行のランナーがテープを切るのを待ってから本当にゆっくりとゴールしました。
12時間18分12秒・・・・。12時間以内の完走は出来ませんでしたが大満足です。今までレースに参加するだけで楽しんで来よう、なんて思っていましたがリタイヤしてしまったら楽しいはずがありません。阪神タイガースの金本選手が、「ゴールできてこそ本当に楽めるのだ。」と言っていたことが身に浸みて感じられました。

「えちご、くびき野」の素晴らしかったところと、少しもの足らなかったところは後日またアップします。

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by szsato | 2008-10-13 21:37 | 大会
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